2017年12月04日

東京医科歯科大で復職・離職防止プログラム

 高齢者医療の切り札として口腔(こうくう)ケアの重要性が高まっている。しかし、口腔ケアを担当する肝心の歯科衛生士の数が不足している。そこで、歯科衛生士の復職支援と離職防止を目的とする厚生労働省の事業が立ち上がった。同省の事業としては初の試みで、歯科医療現場への波及効果が期待されている。(大家俊夫) 歯科口腔内カメラ

 事業を受託したのは東京医科歯科大歯学部附属病院で、院内に歯科衛生士総合研修センターを設置した。今月2日の記者会見で、若林則幸病院長は「当院の歯科外来は1日約1700人と国内最多で、歯科医療の水準の高さも自負している。今回の受託事業の責務を果たしたい」と表明した。歯科インプラント

 センター長に就任した水口(みなくち)俊介氏(副病院長)は「超高齢社会では摂食嚥下(えんげ)障害、サルコペニア(筋肉量減少)、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)、フレイル(虚弱)、鬱病、認知症などを予防することが求められている」とし、その予防方法として「食べる、話すという口腔機能の維持が欠かせない」と強調した。

 このため、歯科衛生士による口腔ケアがますます必要となっている。しかし、歯科衛生士の免許登録をしている数は約26万人(平成28年度)いる中で、就業している人はその半分以下となっている。

 水口氏によると、歯科衛生士が離職するのは結婚・出産などのタイミングが多い。その後、復職を望んでも、「ブランクがあるため、自分の技術が通用するか不安」といった理由で躊躇(ちゅうちょ)している人も少なくないという。

 品田佳世子副センター長は復職支援・離職防止のプログラムについて「一人一人のスケジュールに合わせてオーダーメードの研修プログラムをつくる。必要な単位数も個々のケースで決めていく」と話す。

 総合研修センターでは必修と選択科目を提供し、座学やシミュレーション研修、臨床を通じて歯科衛生士の技術のほか、医療安全や感染予防などを指導する。個別に面談をして、復職に向けて不安があれば、丁寧に相談に応じることにしている。

 研修の受講料は無料。研修は第1弾として来年1~3月を予定。所定の研修を終えた人には修了証を発行する。品田氏は「歯科衛生士の求人数は多く、プログラムで自信を取り戻して、復職の機会を得てほしい」と願っている。

http://athenadental.exblog.jp/26183755/



Posted by 歯科技工用遠心鋳造器 at 17:16│Comments(0)
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